食材へのこだわり~松葉ガニ・津居山ガニ編|
食材へのこだわり~松葉ガニ・津居山ガニ編 松葉ガニとは?
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松葉ガニとは山陰などの日本海側で水揚げされたズワイガニ のオスの総称です。
関西の人は松葉ガニ、関東の人はズワイガニ、北陸では越前 ガニと呼ぶことが多いようです。山陰ではさらに水揚げされた漁港によって「間人ガニ(たいざがに)」「津居山ガニ(ついやまがに)」などと呼ばれ、ブランド化が図られています。

美味しい松葉がにの見分け方
松葉ガニ※黒っぽい粒状のものがカニビルの卵です。  

持ったときにずっしりと重みのある松葉ガニで、殻の固いも のほど身の入りが良いとされます。 また、脚の取れた松葉ガニは見た目が悪く美味しくなさそうですが、味には関係ありません。(余談になりますが、大変いい松葉ガニでも脚の取れたカニは値段がかなり安くなりお得ともいえます。)甲羅に黒く丸いものがたくさんついた松葉ガニがありますが、この黒く丸いものはカニビルの卵で、松葉ガニに 対して悪影響かあるものではありません。
それにこの黒く丸いものが付いている松葉ガニは脱皮してからの期間が長い証拠になるため、身の詰まったものが多いです。(豆知識として・・・カニビルについて、名前から松葉ガニに寄生しているかのように思われがちでありますが、成虫の寄生の事実はないそうです。カニビルが生息する深い深海は柔らかな泥質であり、カニビルが産卵する安定したしっかりした場所がないため、硬く安定した面になっている甲羅に産卵するのではないかといわれています。)

漁の仕方について

漁場は各地域の漁港で決められており、漁法は同じです。 松葉ガニの水揚げ量、日本一の浜坂港は、底曳き網漁法で、網を曳きながら海底の蟹を捕ります。底曳船が20隻(内7隻は大型船)あり、他の港と比べると多く、一度出航すると3~5日間の漁が季節風の吹き荒れる日本海で続けられます。また、小型船の場合その日獲れた松葉ガニをその日のうちに港に持ち帰る『日帰り操業』を行う港もあります。

松葉がにんもブランド化
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松葉ガニのブランド化をはかるため、タグ化を推進しています。これは海外から輸入された冷凍ズワイガニでない証明であり、消費者の皆様にも産地がわかるように各漁港ごと違うタグが付けられております。そのために兵庫県から京都府にかけての松葉ガニは、水揚げされる漁港によってカニの呼び名が変わります。 例えば城崎からすぐ近くの津居山漁港で水揚げされた、松葉がには津居山ガニ(ついやまがに)と呼ばれます。
これと同じように浜坂港で水揚げされたカニは浜坂ガニ、柴山であれば柴山ガニ、間人(たいざ)であれば間人ガニ(たいざがに)といったような名称に変わります。ちなみに香住港で水揚げされる香住ガニというカニがありますが、こちらはベニズワイガニのブランドであり、品種が異なります。 そのブランド化から一歩踏み込んだ品質管理をしている漁港もあります。 柴山ガニは、活ガニを他の地域に類を見ない約60段階と非常に細分化されたランク分けを行なっています。
これにより高い品質管理を生み出しています。また、津居山ガニや間人ガニなどは『日帰り操業』で水揚げされるため鮮度がよい特徴があります。こういった違いで松葉ガニをより細かくブランド化されています。その漁港によって同じズワイガニでも特徴がありますね。

人気ブランド間人ガニと津居山ガニについて
津居山ガニ
※津居山ガニに付けられるブルーのタグ
 

間人ガニとは京都府北部の京丹後市、間人港(たいざこう)で水揚げされた松葉ガニをいいます。間人港は、漁場の丹後半島沖まで近いということと、漁船が小型船であることからその日獲れた松葉ガニをその日のうちに港に持ち帰る『日帰り操業』を行っております。そのため格段に新鮮な松葉ガニが水揚げされており、全国的な知名度も非常に高い間人ガニとして知られております。
但し、冬の日本海は時化(しけ)が頻発するため、小型船で操業する間人港の間人ガニは、安定した水揚げが保証されにくくなります。そのため「幻の間人ガニ」ともいわれます。 一方、津居山ガニは城崎温泉から車で10分ほどで行ける津居山港(ついやまこう)で水揚げされた松葉ガニをいいます。 津居山港は、かに漁を行う所属船も多く、比較的安定した水揚げがあります。
津居山港での漁場は丹後半島沖でしてこれは間人ガニと同じ漁場になります。また、津居山港の漁船も、その日に獲れた松葉ガニをその日のうちに水揚げする『日帰り操業』を行っております。(全ての船ではありません。)つまり間人ガニと同じで新鮮なまま漁港に水揚げされます。津居山ガニは間人ガニと比べますと、その名前こそはまだまだ知られておりませんが、これからどんどん知名度UPし間人ガニに負けない人気ブランドになると思われます。